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ごあいさつ

多様な特性を持つ学生に、多角的かつ探索的な人材育成を。

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武庫川女子大学 学長 糸魚川直祐
本学がこの文部科学省の戦略的大学連携支援事業である“広域大学連携による「臨床医工学・情報学」高度人材育成システムの構築”に代表校として参加できることは、本当にうれしいかぎりです。日本には世界に誇る最先端の科学技術がいくつも存在しますが、それを発達させるための人材育成については遅れをとっています。人材育成は科学技術のみならず、広く学術研究の分野において、わが国が取り組まなければならない急務の課題です。 では、どのような観点から人材育成に取り組むべきでしょうか。もっとも重要なのは、科学技術を人間の幸せに役立てるために、個々人の特性に合わせた育成計画を立てそれを実施することです。人間はみな異なった性質と要求を持っています。科学技術分野においても、人間の特性の多様さに合ったきめの細い育成が必要でしょう。とはいえ残念なことに、現状ではそのための体系的な方法はまだ確立されていません。
そんななかで本事業を実施していくには、多様な特性を持つ人々を対象に、多角的かつ探索的な取り組みを積み重ねていかなければなりません。ことに、女性は科学技術分野における人材育成の対象として、また人材育成のための教育・研究において優れた特性を持っていますから、女性を対象とする取り組みは非常に有意義であると考えています。その意味でも、本学がこの事業に携わることができるのは、まことにありがたいことであり、学生達にも次代を担う理系女性を目指して、積極的に参加してほしいと思います。

融合領域での多彩な人材育成を通して産業界にも貢献しよう。

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奈良先端科学技術大学院大学 学長 磯貝彰
本学は、学部をもたない大学院大学として1991年に発足し、情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学の分野において最先端の優れた研究成果を国内外で発表するとともに、優秀な人材を送り出してきました。融合領域への展開についても積極的かつ重点的に推進しているところです。特に今回の5大学連携事業は、「臨床医工学・情報学領域」といった本学にとって機を得た融合領域プロジェクトですので、本学の教育研究にも大いに役立ってくれるものと期待しています。
また、この5大学連携は10年先を見据えたもので、各大学の良いところをお互いに出し合って、それぞれ教育・研究基盤の強化を進めるとともに、この新たな領域における人材育成を通じて産業界にも貢献していくことができればと考えています。 本学ではプレプロフェッショナル・コースにおいて、バイオ、情報、ナノテク系分野における専門色の強い講義を担うとともに、実習や演習にも重点を置いて協力していきたいと思っています。さらに、すでに近隣の高等学校を対象に実施している出前授業の実績を踏まえて、高大連携への支援やe-learningのコンテンツ作りへのサポートも行っていくつもりです。
現在、本学の情報科学研究科、バイオサイエンス研究科、物質創成科学研究科には他大学には見られないような実にさまざまな講座があり、多くの大学院生が研究活動を行っています。当プロジェクトに参加、あるいは関心をもった学生諸君が、さらなる興味と探究心で我が校に進学されることになれば、心から歓迎したいと思います。

刺激的な学びの相互乗り入れ、学生と共に積極的に参加したい。

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大阪電気通信大学 学長 都倉信樹
現在、人の命を支える医療機器や義肢装具は急速に進歩しています。以前に比べ患者の苦痛や負担が軽減されているのは、臨床医工学の技術が支えているのです。その現場では、医者をはじめとする医療関係者とコミュニケーションできる、すなわち医学の基礎知識や倫理の理解できる医療工学技術者が必要とされています。
そんな中、本学の医療福祉工学部で学ぶ学生が、臨床医工学・情報学という融合領域を深く学び、さらに教養としての科学技術や薬学、栄養学、倫理や哲学などを勉強することはとても大切なことだと思っています。これは工学部、情報通信工学部、総合情報学部の学生にとっても同様で、卒業後の進路や将来の研究分野を選択する際の新たな指針にもなるでしょう。ぜひこの領域に積極的に関わってほしいと思います。
連携する大学の先生方や学生達と、密度の濃い交流ができることにも期待しています。相互乗り入れでお互いに刺激しあい、総合力を高めあう。学ぶ領域がクロスオーバーしていくことは、私たちも常に求めていることです。
本学は、5大学連携という事業を通じて、臨床医工学・情報学を“いつでもどこでも“学ぶ”ことができるe-Learningシステムをつくり、そして本学の併設高校とともに高大連携の魅力的なプログラムを作成していくことが責務だと考えています。教員、学生、支えてくれる様々なスタッフと一緒に、この事業を育てていきたいものです。

薬学を接点とする境界領域や複合領域に通じる人材を育てたい。

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大阪薬科大学 学長 千熊正彦
薬学と言うと、かつては薬を創る「創薬科学」がほとんどでしたが、今や生命現象を薬から解明する「生命科学」、薬を医療の場で適正に使用する「医療薬科学」と実に幅広いものです。 例えば今日の医療現場では、診断の分野におけるイメージング、つまりコンピュータによる画像処理が盛んに行われていますが、主に組織の形態を観察するX線CTやMRI(核磁気共鳴法)、生体の機能を観察するPET(ポジトロン断層撮影法)やSPECT(単一光子放射断層撮影法)など、検出結果に分析科学的技術を駆使した画像から様々な病気の診断がなされています。この診断法には臨床医学者、コンピュータ(情報科学)関係者、薬を使う薬学・化学関係者が必要で、アメリカの病院では、この三者が常にチームを組んで診断にあたっており、薬学の新しい職域のひとつになっています。  実際、薬学には医学や工学との接点が多く、境界領域や複合領域に通じる人材の需要は増すばかりです。しかし残念ながらそのような人材は日本ではまだまだ不足しており、本学でもその育成を急務と考えていました。大学院生の医工連携はすでに始めていますが、学部生に対するこの5大学の連携講座は願ってもないタイミングです。広い視野を持った薬学のプロを目指す学生には、ぜひ参加して医学、工学、情報学の知識や技術を身につけてほしいと思います。  本学の女子学生の比率は、平成18年度より薬学科が6年制になったことでやや減少傾向にありますが、それでも6割近くを占めています。すでに関西大学や大阪医科大学とでスタートしている地域連携の分野とともに、理系女性の人材育成についても、この新たな取り組みで役割を果たせたらと思っています。

医工薬分野の学際融合領域を学び世界に貢献しよう。

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関西大学 学長 楠見晴重
本学はこれまで、コンソーシアム関西の運営する臨床医工学・情報学連携のなかで、理工学系(システム理工学部、環境都市工学部、化学生命工学部)の大学院という研究レベルで参加してきました。しかし今回は、学部生の段階からの取り組みということで、大学院に進んでも役に立つのはもちろん、人材が不足している実社会の臨床医工学・情報学分野でも、研究者や医療技術者としての道が拓けるのではないかーーと大いに期待しています。また、国立大学、私立大学という枠にとらわれず、学生、教職員ともに他大学と交流することによって、本学の得意とする理工学の分野をさらにブラッシュアップできるのではないかと考えています。今、大学には、いわゆる「学士力」の質の保証が求められています。学生のみなさんには、4年間きちんとしたシラバス(授業計画)にそったきめ細かな教育メニューによって、しっかりとした学力を身につけていただきたい。特に理工系の学生にとっては、将来の仕事を通じて社会で貢献していくには、生命科学の分野こそは、とりわけ重要なものであります。広い視野をもち、複数領域に強い人材に育っていってほしいと願っています。このプロジェクトには、そのような大きな期待をもっています。本学は、大阪医科大学と大阪薬科大学との学術交流協定をすでに結び、連携して医工薬研究教育を行うことを構想しています。さらに、研究・教育を一層充実させるため、医工薬連携にはこれからも積極的に関わっていくつもりです。そして、関西の地域ネットワークと総合大学としての本学の学問分野を十二分に活用して、参画の幅をさらに拡げていきたいと思います。